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派生開発、組み込み開発周りのこと。

カイゼンジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで【書籍レビュー】

はじめに

夏休みのマイ課題図書として、本書を読みました。本書をもとに自分で実践していけるような要素が豊富にあり、とても有用な本と感じました。この記事では良かった点、疑問点などをまとめます。

良かった点

1. 小説により、現場を体感しながら学んでいける

本書はストーリーと解説を中心に構成されています。
そのストーリー部(=小説)では、江島という主人公が様々なプラクティスを駆使してカイゼンジャーニーを進めていくサクセスストーリーです。この物語で発生する問題はどれも現実で発生しているものでリアルです。私の開発現場で発生している問題も多数ありました。そのため、ストーリー部では自分を重ねることができ、どのようにしたら自分の現場にもフィードバックできるだろうかと、常に自分事として捉えながら読むことができました。また、本書は技術書に分類されると思いますが、ストーリー部で登場するキャラクター達は非常に魅力的で小説としても面白いです。

2. 図を用いた解説により、実体をイメージして理解できる。

構成要素のもう一つである解説部では、ストーリーで登場したプラクティスを解説してくれています。図表、写真、箇条書きなどを用いて、解説するプラクティスのアウトプット、手順、注意点などが示されています。特にアウトプット図より、プラクティスが最終的にはどのような成果物を生み出すかを知ることができます。人間がゴールを意識するとき、なにがしかの形があるとより強く意識できると思います。そのため、図を用いて解説してくれている本書は非常に有難かったです。

3. 付録により、辞書的な利用が可能となっている。

本書の巻末には各ストーリーごとで紹介している「価値」「原則」「プラクティス」をまとめた表を掲載してくれています。本書をもとにカイゼンを始めた後、再度確認したり、新たに始めることなどを調べるために、この本に戻ることになるでしょう。その時に巻末の表により、効率的に戻ることができます。物語を楽しく読んだ後は、辞書として活用できる本書は素晴らしい構造を持っていると感激しました。

疑問点

本書を読んでいる際に強く疑問に思った点があります。それは、「合宿」の実施についてです。作中では、1泊2日の時間をとって開催していましたが、普段の業務中にどのように実施するのか検討もつきませんでした。そのため、合宿内容はわかったが、どのようにして開催したら良いのだろう?、と疑問に思いました。。
しかし読了してから再度考えたのですが、開催方法は工夫次第です、ということかなと思いました。
そもそも疑問をもった発端しては、自分の現場では1泊2日も同僚と共に過ごしてカイゼンするということはあまりにも現状のハードルが高すぎて、開催しようがないと瞬時に諦めてしまったことが原因でした。

私のアクションプラン

私は「組み込みのモノづくりをしたい」という想いをもって組み込みエンジニアとなり、幸いにも組み込み開発に取り組むことができています。しかし、開発を通してたくさんのしがらみを受けていると感じています。それをなんとかしたいという気持ちはあるのですが、どうすれば効果的かはよくわかりませんでした。そんな時に、本書に出会うことができました。
たくさんのプラクティスの中で、まずはできそうなところを実践していき、楽しい開発環境にしていきたいと思います。そのためにまず実践するつもりのプラクティスは以下2つです。

マイタスクボード

ホワイトボードと付箋紙を用いて、タスクの量及び状態を管理するプラクティスです。
現状は、エクセルシートにタスクを書き出して、隣のセルに状態を書いています。この場合、他者との共有は一切できません。そのため、マイタスクボードを実践しチームメンバーにも状況をなんとなく知っておいてもらえるような状態にします。そして、チームメンバーも巻き込み、お互いの状況を可視化することを目指していきます。

ドラッカー風エクササイズ

チームビルディング手法の一つで、チームメンバー同士の期待をすり合わせるメソッドです。
最近開始したプロジェクトが一つあるのですが、チームメンバーごとに役割は別れているのですが、実際の担当は曖昧です。それはまさにお互いの期待が可視化されていないことが原因の一つと考えます。まだ、チームメンバー同士のスキルもわかっておらず、ふわふわした状態です。そこで、ドラッカー風エクササイズを実践し、担当を明確にしたいと思います。

おわりに

カイゼンジャーニーについて良かった点などをまとめました。本書が気になっている方の参考になれば幸いです。なお、本書はソフトウェアエンジニアで日々の業務環境に悩みを持っている方に特にオススメです。きっとストーリー部で発生する問題が身近すぎて、ハマっていきます。