はじめに
スペックアウトの際に、図に起こすフレームワークとして、UMLが適用できるだろうと思いました。そこで、改めてUMLの概要を学ぶために、UML モデリングのエッセンス 第3版 (Object Oriented SELECTION)を読みました。非常に実践的な良書だと思いますので、紹介します。
目次が良い
UMLは13のダイアグラムから成ります。そして、適用する開発において適切なダイアグラムを使用すれば良いため、必要なダイアグラムの説明を適宜参照出来ると、辞書的な使い方が可能です。本書は目次で13のダイアグラムを章ごとに分けており、非常に参照しやすいです。特に、クラス図は基本要素と上級概念を分けて章立てされており、実践的です。目次がわかりやすい本は良書だと思います。
いつ使用すべきか、という考察
UMLは知っているだけでは価値が低く、利用することができて大きな価値を生み出します。では、「13もあるダイアグラムをいつ使えば良いのか?」というのが当然湧いてくる疑問になります。それの回答が本書は各ダイアグラムに対して記載されています。回答と書きましたが、著者の考察という表現が適切と私は考えています。各ダイアグラムで表現できること、達成できる目的であったり、逆に利用が不適切な場合などの注意点も記載しています。この「いつ使用すべきか」の項は非常に実践的な説明で、読んでいてワクワクしました。
ダイアグラムの例図により、イメージできる
実践するためには、実践例を見たいと思います。本書では、各ダイアグラムの説明に、発注処理システムを想定した例図が示されています。この例があることで、UMLが使われるシーンをイメージすることができます。これもまた実践的な良書であることのポイントです。
おわりに
簡単ですが、UML モデリングのエッセンス 第3版の良かった点をまとめました。UMLの書籍を探されている方の検討材料になれば幸いです。