- はじめに
- Step 1. 「何をして」「どの程度売って」「どの程度稼いでいる」か?
- Step 2. 市場評価は?
- Step 3. 差別化ポイントは?
- Step 4. 決算説明資料での言語化は?
- Step 5. 企業の歴史は?
- おわりに
はじめに
2024年に新NISAが始まりました。基本は投資信託を利用していますが、少しくらいは個別株にも手を出してみようかという気持ちもあります。私なりに企業の見方というのができつつあるので、整理してみたいと思います。例として、ストリートファイターリーグ2023のトップパートナーである太陽ホールディングス株式会社を見たいと思います。
Step 1. 「何をして」「どの程度売って」「どの程度稼いでいる」か?
まずはこの3つの問を確認します。それぞれ「事業領域(ドメイン)」「売上」「利益」で確認できます。そして、これらは決算説明資料を見ます。有価証券報告書、公式HP、Wikipediaなどいろいろあると思いますが、最も新鮮で一次情報で比較的わかりやすいため、決算説明資料が個人的には良いと思っています。
事業領域(ドメイン)
ビジネス(お金稼ぎ)をどのように行っているか、の確認です。太陽ホールディングスの場合、エレクトロニクス事業、医療・医薬品事業、ICT&S事業の3事業があります。ここで、自分が未知すぎる事業をされている場合、その業界について別途調査する必要があります。
売上
事業領域がわかったら、その企業がどの程度の規模で商売をやっているか確認します。複数の事業がある場合、売上比率も合わせて確認します。太陽ホールディングスの場合、1,000億円程度で70%程度がエレクトロニクス事業(プリント基板用部材を始めとする電子部品用化学品部材の開発・製造販売及び仕入販売)で占めています。
利益
売上から利益を得られているか確認します。ただし、売上から何を引くかによって、種々の利益が定義されています。営業利益、経常利益、純利益などです。引くべきものをすべて引いたものは純利益で、黒字かどうかが一つポイントと思います。ただし、純利益の場合、突発的な損益(特別損益)も加味されるため、特別損益は含めない経常利益も見ておくのが良さそうです。
参考:
損益計算書とは? 特に見るべきポイントは? |転職ならdoda(デューダ)
ここまでで、どのような企業かの概観を把握できました。
Step 2. 市場評価は?
次に、現時点の市場評価を確認します。具体的には「株価」「発行済株式数」「時価総額」の3つです。
株価
株価は、聞き馴染みのある言葉と思います。株価は市場での取引価格で日々変動します。株価は企業の業績や市場の需給状況など多くの要因によって影響を受けます。投資先調査なので、最終的にこの株価が上がると思えるものを選定することが目的です。
発行済株式数
発行済株式数は企業が市場に出回している株式の総数を示します。これは企業の有価証券報告書や公式の財務データから確認できます。
時価総額
時価総額は企業の株式が市場で取引される際の総価値を示します。時価総額は株価と発行済株式数を掛け合わせて算出されます。市場の評価を反映する指標であり、企業の規模や市場における地位を示すものです。なお、自社株買いという言葉があるように、企業が自身の株を購入することもあり、細かくは時価総額にその株式数が含まれているかも見ることになります。
例えば、日本の時価総額トップの企業はトヨタで約60兆円(2024年5月3日時点)です。太陽ホールディングスの時価総額は約1,700億円(2024年5月3日時点)です。
ここまでで、企業の一次情報から事実を定量的に把握してきました。
Step 3. 差別化ポイントは?
では、その企業が利益を出せている価値の源泉、つまり競合との差別化ポイントが何か?を探ります。ここからはかなり深く、私もよくわかっていないので、参考程度に読んでください。差別化ポイントを企業自身が分析し、説明していることもありますが、本当のところは正直誰にもわからない側面もあるのではないかと思います。Web情報をいろいろ見たり、可能なら実際にサービスを利用してみたりして考察する、ある意味楽しいところでもあると思います。
Step 4. 決算説明資料での言語化は?
Step 3に通じるところもあるのですが、企業自身がどのように現状を認識しているか、を確認します。業界全体の景況感や他社との差別化ポイントなどをどのように言語化しているか、それが理解でき、妥当と思えるか、などです。ここで例えばよくわからないそれっぽい横文字を羅列していたりすると、信用できなさそうと私は思ったりします。
Step 5. 企業の歴史は?
これはもう趣味的な領域です。例えば、社歴が長いと事業が変遷していたりします。そうしたとき、今の事業に継続性があるのかとか考えたりします。一方で最近できた企業の場合、社長がどのような想いで起業したかなどに私は興味があります。ここで共感できたりすると、今までの情報を脇に置いて、投資ぶっこんでもええのではないか、という気持ちもあったります。
おわりに
ざっくり以下の5Stepに分けて、企業の見方を整理しました。
Step 1: 「何をして」「どの程度売って」「どの程度稼いでいる」か?
─> Step 2: 市場評価は?
──> Step 3: 差別化ポイントは?
───> Step 4: 決算説明資料での言語化は?
────> Step 5: 企業の歴史は?
Step 2までは事実情報の収集なので、興味ある企業は適当に調べて見るだけでも面白いと思います。うまくやれば生成AIで自動化できそうですね。Step 3以降は主観的判断で、そもそもこれらを行うことの結果を投資先判断因子にすべきかもよくわかりません、あくまで私なりにやっておくと良いかなと思う部分です。以上です。