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派生開発、組み込み開発周りのこと。

電子計算機のデジタルとアナログの境界探求

はじめに

電子計算機(いわゆる今日のコンピュータ)は半導体回路を用いて実現されています。この境界部分、電気信号(アナログ)と真理値(デジタル)部分に関する備忘録です。

NOT回路

最もシンプルな論理演算は否定です。これを半導体回路で実現する方法を見ていきます。

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全体像

NOT回路に必要な知識

電流が流れる仕組み

シリコンなど原子の構成要素である電子が移動することで電流が流れます。半導体はこの電子の挙動を理解することで、仕組みの理解につながります。

n型半導体とp型半導体

物理的な観点で半導体はn型半導体とp型半導体の2種類に大別できます。n/pはNegative/Positiveの頭文字に由来します。さらに、Negativeは自由電子の負の電気、Positiveは正孔の正の電気に由来します。

n型半導体 自由電子による導通。
p型半導体 正孔(電子が欠けた状態)による導通。

MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)

MOSFETはn型半導体とp型半導体を組み合わせて実現します。ゲートに電圧を印加すると、空乏層に反転層(チャンネル)が形成され、ドレイン-ソース間で導通するようになります。つまり、MOSFETは電圧を印加するかどうかで、電流を流すかどうかを制御できます。

NMOSの電圧印加前後のイメージ図

NMOSとPMOS

MOSFETはNMOSとPMOSの2種類に大別できます。MOSFETは3つの端子(ゲート、ソース、ドレイン)があります。NMOSはp型半導体基板領域に対して、ソースとドレイン端子部分のみn型半導体領域として形成します。PMOSはp型半導体領域とn型半導体領域が逆の構造になります。

CMOSによるNOT回路

NMOSとPMOSを連結し、入力を共有することで出力が反転する回路を実現することができます。つまり論理的にNOT回路となります。

CMOS(Complementary MOS)の回路図

出典:艮電算術研究所

おわりに

備忘録としてポイントのみを記載して、NOT回路の実現までをまとめました。各参考情報はいずれも丁寧に周辺含めて記述されております。一方で、私は一つの参考情報だけでは理解できませんでした。おそらくポイントがどこであるかを上手く解釈できなかったためと思います。いろいろ並べて読んだ結果、「ゲートに電圧を印加すると、チャンネルが形成され、導通するようになる」がポイントと理解しました。このCMOS=NOT回路が、コンピュータ(電子計算機)の出発点と思いますので、未知でご興味ある方は是非探訪されることをオススメします。

謝辞

図は艮電算術研究所様のものを利用させていただきました、丁寧な図をありがとうございます。